退色と品質の関係
敷き込んだ当初はい草の葉緑素で青味がありますが、半年から1年もすると飴色に変わります。「青味がなくなる事(葉緑素が分解する事)=品質の劣化」と思われがちですが、退色と畳表の品質はほとんど関係がなく、実入りの良い新芽中心のい草で織った製品は葉緑素が分解しても、草の繊維は長く良い状態で保たれます。
例えば木造建築でも新築の時の木材の色と、年数が経過した時の色は違いますが、品質が落ちる訳ではない事と原理は同じです。良い素材を選び、お手入れをすることで長く良い状態を保てます。
工業製品などは時間の経過と共に品質が劣化してきますが、天然い草は使うほどにツヤがでて飴色に変わっていき、この変化を楽しむ事ができます。ただ品質に応じて一定期間を過ぎますと品質の劣化が始まり、皮剥けなどが取替の目安です。お手入れをして快適な空間をお楽しみください。
※ 全国い製品卸商業団体連合会HP(https://www.tatami-sukidamon.jp/)より転載